コンテンツへスキップ

2023年3月度実記輪読会開催報告:第五十一巻「ベルギー国の記」下

日時:2023年3月18日 10:00~12:30
場所:ZOOMによるオンライン開催

明治6年2月22日~24日、ブリュッセルおよび近郊を視察。

クールセル、ブリュッセル

2月22日、ブリュッセルの南50㎞にあるクールセル村を訪問、板ガラス工場2カ所および製鉄所を視察。久米は、材料調合比率などガラス製造法を詳述する。午後は、2班に分かれブリュッセル市内の各種工場を視察。木戸副使班は、ブリキ器具工場、寄木細工工場、針製造工場を視察した。

ワーテルロー古戦場

23日、ブリュッセルの南20㎞のワーテルローを訪れた。ここは、1815年英ウェリントン将軍がナポレオン軍を破ったことで有名な古戦場跡で、高さ40m、225段(正確には226段)の錐形に土を盛った丘の上には巨大なライオン像が鎮座し、パリの方角を睨んでいる。使節団が訪れた日は雪が降り、より一層戦禍の惨憺たる情景が目に浮かび、一行の胸を打った。

アントワープ

24日、ブリュッセルから北に向い44㎞走ってアントワープに着いた。アントワープはベルギー第2の都市で人口20万を超える欧州有数の貿易港、現在の中央駅は「鉄道の大聖堂」と称されヨーロッパ中の駅の中でも群を抜く美しさで知られるが、1895~1905年の建築なので使節団は見ていない。

アントワープでは、証券取引所、市庁舎、博物館(現在の王立美術館か?)、大聖堂などを視察、市長邸で昼食接待を受けた後、夕刻オランダに向け出発した。

 

(冨田兼任記)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です