日時:2023年5月20日 10時~12時30分
場所:ZOOMに依るオンライン開催
明治6年2月25日~3月1日 使節団はハーグに滞在しつつ、近郊のロッテルダム、ライデンを訪問した。
ハーグ
2月25日ハーグの王宮(森の館、ハウステンボス)にてウィルム三世陛下に謁見。夜外務大臣ゲーリック・デ・ヘルワイネン男爵宅にて夜会招待。ハーグ市内は町全体が清潔である、と好印象を持つ。
3月1日ハーグ市内の博物館、美術館を視察、午後皇太子オラニエ公に会った。
ロッテルダム
26日汽車でロッテルダム訪問。ロッテルダムは、ライン川の支流マース川が北海に注ぐデルタ地帯に発達したオランダ第2の都市でヨーロッパ物流の拠点。造船所、鋳物工場を視察。オランダには鉄も石炭もないが、海運は発達している、これは偏に国民の勤勉性に依る、と久米は考察する。視察後汽車でハーグに帰る。
ライデン
27日ポンぺ博士の案内で馬車でライデンに行く。ポンぺ博士は、1857年長崎海軍伝習所に医学教師として来日、1862年帰国までの間、長予専斎始め多くの医学生を育てた。1861年我が国初の西洋式病院、長崎養生所を設立、日本初の死体解剖実習も行った。
ライデンではオランダ最古のライデン大学を訪問、動物標本所蔵の博物館、考古学博物館を視察。
(冨田兼任記)