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実記輪読会:43巻「パリ その2」

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日時:2021年8月11日(水) 13:00~15:00
場所:ZOOMに依るオンライン開催

明治5年11月18日(1872年12月18日)から明治6年1月8日(1873年1月8日)パリ市内を見学した。明治5年12月3日を以て明治6年1月1日に改暦となった。

11月18日~25日:市内観光他
 11月20日シャンゼリゼ大通りの見世物小屋で「パノラマ」絵巻を見てその臨場感あふれる情景に感嘆する。22日在鮫島尚信在英弁務使より本国から改暦(明治5年12月3日を明治6年1月1日とする)予告および服制改正の連絡が入ったと知らされる。23日外務省に行きレミュサ外相に挨拶。

11月26日:ティエール大統領謁見
 11月26日前後を騎兵隊が護衛する政府差し回しの馬車で大統領官邸に赴きティエール大統領に謁見。当時大統領は、普仏戦争後のプロイセンとの講和交渉・償金処理、パリコンミューンの鎮定、ベルサイユ議会の開設、憲法制定と多くの問題に対処していた時で、温和なるも国難に対処するその姿に感銘を受ける。

1月1日~3日:新年祝賀
 1月1日新年祝賀のためヴェルサイユ(宮殿)に赴く。2日岩倉大使は年賀挨拶のため外務省に、副使はノートルダム寺院に行く。3日孤児院見学、夜大統領主催の招宴。

1月5日~6日:サンジェルマン散策、大図書館、コンセルワトワル
 1月5日パリ西方のサンジェルマン(アン・レイ)を散策、眼前にパリの大平野が広がる。6日パレロワイヤル近くの大図書館(ビブリオテーク・ナシオナーレ、現国立美術市図書館)、コンセルワトワル(現パリ工芸博物館)を見学。久米は西洋人の文明保存や工芸技術の奨励に尽力する姿に感心し同時に我が日本の国情を嘆く。

1月7日:造幣寮、公益質屋
 1月7日造幣寮および公益質屋を見学。

(冨田兼任記)

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