本紙「米欧亜回覧」が50号を迎える、まことに慶賀に堪えない。これも、毎号、編集に、寄稿に、写真に、会員諸兄姉の協力があってのこと、深く感謝の意を表したい。
顧みれば、本会の設立は平成8年の4月で、1号、2号はその半年前から出ており、当時は「JIKKI SALON」とも称していた。
当会設立の契機は「岩倉使節の世界一周旅行」というスライド試写会で、平成7年9月に国際文化会館の講堂で行われた。朝10時から夕方5時までの長丁場だったが、100名にも及んだ参会者は熱心に見入ってくれた。続いて12月には松井千恵教授の肝いりで白百合女子大学で「マラソン上映会」が開かれ、140名余が参加して盛況だった。そこに読売新聞の記者がきていて、翌1月、全国版の夕刊1面カラーで紹介してくれた。それがきっかけで「米欧回覧の会」が生まれた経緯がある。
そのころの本紙をみると「スライド上映会」が頻繁に催され、また「今、何故、米欧回覧実記なのか」、「今、何故、岩倉使節団なのか」などのテーマのコラムが目立つ。それをみるにつけ「ああ、もう10年以上、多少形は違い、スライドがDVDになっても、同じようなことを言い続け、やってきたのだな」と改めて思う。
そして今春、50号を迎えるに当り、「記念に寄稿を」と一声かけたら、たちまち多彩な原稿が集まった。当会の多士済々ぶりを証明するに充分の内容でまことに喜ばしい。前号で桑名氏が「国士無双」のタイトルで一文を寄せられたが、まさに個性豊かな人びとの集まりである事が知れる。
干支で言えば当会も一回り、この会が素晴しい人材の集まりであることを再認識すると共に、「初心」に戻り、会の活性化に一石を投じようと思う。過日の放談会での永富邦雄氏の言葉をいただいて、「歴史を学び、日本をよくしよう!」をキャッチフレーズに・・