9 現未来部会に期待する

 現未来グループでは先に1泊2日の合宿ミーティングが行なわれましたが、そこで素晴らしかったことは本音の議論が交わされたことであり正反対の意見が談笑のうちに交わされたことでした。ある会員はそれを評して「世の中にはこれほど違う意見も見方もあるのか」ともらしました。

第7回例会が大変充実したものになった理由も、この合宿の11時間に及ぶ議論が土台となっています。

日本列島をすっぽり覆うかのような閉塞感の中で、現代の直面する諸問題に真っ向から取り組み、なんとか建設的な意見を探り出そうとする意欲がこの部会の熱気をささえていると思います。

むろん問題がいかにも大きく広範にわたっているため、現段階では一見とらえどころがない状況にあります。しかし、問題点の輪郭は着実に浮かび上がってきているように思われます。今回はモラルや教育に焦点がおかれましたが、次回のテーマは経済や暮しになります。そこではおそらく市場経済や規制緩和、グローバリズムや技術開発、資源浪費や環境問題、さらには欲望文明や知足文明自体が話題になるでしょう。

そして次々回の部会では政治システムに焦点があてられることになりそこでは当然、政治改革、選挙制度、議会制民主主義、安全保障、海外援助、国連などが論ぜられることになると思います。

そしてこの会が単なる内輪だけの知的サロンに終わるのではなく、会員同志が真剣に本音でぶつかりあい鍛えあう場となり、一般社会にも充分に通じるだけの見識とビジョンと説得力を育む道場になっていくことを期待したいと思います。

岩倉使節団を平成の時代に学び直す意味もそこにこそあろうかと思うからです。

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