今年の新年会は、1月7日(日)銀座クルーズクルーズで開催されました。中学・高校・大学生など若い方々を含む130名余のみなさんにお越しいただき、賑やかに新年を祝いました。
今年は久米邦武が「米欧回覧実記」に『巴黎二アレハ、人ヲシテ愉悦セシム、仏国ノ欧州二尊敬セラレ、巴黎ハ文明ノ中枢トナリ、流行ノ利権ヲトルハ、ソノ由来久シ』と書き遺したフランスの魅力に迫ろうと、お話も、音楽も、そして料理もフレンチにこだわりました。会場に12あった丸テーブルには岩倉使節団訪問12か国の国旗を、四つの角テーブルにはフランス国旗とミュージカルの主役名を掲げ雰囲気を盛り上げました。
第一部の「お話」は、NHK「まいにちフランス語」でもお馴染みの、フランス文学研究者芳野まいさんに、『フランスはなぜ「ブランド」になるのか?~食・ファッション・アート・都市』と題して、カラフルな映像を駆使して、ユニークな切り口から、フランスの文化、歴史を語っていただきました。当会新年会初めての女性講師のさわやかな弁舌をみなさん「愉悦」されてました。
第二部のミニ・コンサートは『フランスのミュージカルから』と題して「オペラ座の怪人」、「マリー・アントワーネット」、「レ・ミゼラブル」の名曲を、劇団四季で主役を演じていたソプラノの中澤孝子さん、合唱・オーケストラの指揮者としてもご活躍中のテノール大貫浩史さんが、会員植木園子さんのピアノにのせて高らかに歌い上げて下さいました。中澤さんのクリスティーヌと仮面を付けた大貫さんのファントムの華麗な二重唱、そして中澤さんが貧民の娘M.A.に衣装替えして、シャンデリアきらめく世界で興ずる貴族たちに「それでいいの?世の中を変えるのはあなた、あなたたちでしょう!」と迫る『百万のバラ』に、大いに心を揺さぶられました。それを受けてi-Cafe Singersが『レ・ミゼラブル』の「民衆の歌」を歌い始めると、多くの会場のみなさんが次々と加わってくださり、とても力強い大合唱になり、興奮冷めやらぬ中でコンサートは幕になりました。
この後、特別顧問の芳賀徹先生、大久保利通ご子孫の大久保利康様、シンポジウムにご登場いただいた元文化庁長官近藤誠一様、グローバルやi-Cafeでご協力いただいた元デンマーク大使佐野利男様、シンポジウムそしてi-Cafeにご登場いただいたプリンストン大学名誉教授マーチン・コルカット先生からご祝辞、お励ましのお言葉を賜り、意気を新たにしました。
フィナーレは、ムッシュー泉とムッシュー永島お二人の『♪オ・シャンゼリゼ』で、和やかに今年の新年会を終わりましたが、名残は尽きず、出演者を含む40人近くが近隣のライオンでの二次会に集まり余韻を楽しみました。 (文責:岩崎洋三)