歴史部会:12月部会報告『西洋近代とは何か』

日時:2017年12月18日

今年1年間の通底テーマである『西洋近代とは何か』を、参加の皆様と語り合った。西洋近代思想の民主主義、資本主義、国民国家、グローバル化などは普遍性があるがゆえに自由主義国家以外にも世界的に拡散されつつある。その西洋で、英国のEU離脱、TRUMP現象(自国優先主義)、欲望資本主義の蔓延によるTAX HAVENや格差問題
が露呈してきて、果たして西洋近代に未来が託せるのかという疑問がある。NEW NORMALの時代ともいう。今まで有りえないと思っていたことが常識化することらしい。実は、GDPベースで未来予測すると、現在でもインド、中国、東南アジア、アフリカ、南アメリカなど開発途上国の台頭で欧米のパイは小さくなっているが、更に2045年には倍加するという。つまり、アジア・アフリカの時代である。父権の西洋思想から、母性の東洋思想へ転じられるのか。今年は、ロシア革命100年、冷戦を経て社会・共産主義のユートピア革命は後退したが、反面教師で自由主義国が人権、平等を確立してきた歴史もある。先進国も移民、格差問題で揺れている。宗教改革500年でもある。それは啓蒙主義、帝国主義、植民地主義の弊を生み、戦争も生んだ。AIが人間を超えるといわれる2045年に、人類はどんな世界を迎えるか。

人は人でいられるか。まだ、考えなければならない問題が多い。国民国家はナショナリズムから戦争を惹起しがちだ。多文化主義は世界で受入れらないのか。民主的選挙でも、いま世界の三分の一の国は独裁化しているという。その方が、国が安定するという逆説。世界は果たして、大分岐から、大収斂に向かうのか。世界平和は現在の国連の下で実現するのか。食べることが満たされても、人は飽くなき欲望を求める存在か。国家とグローバル企業の戦いの時代ともいう。歴史は偶然か。必然か。来年も考えていきたい。

(文責:小野博正)

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